鼻と耳は「耳管」という細い通り道で繋がっており、通常はほぼ塞がったような状態になっていますが、つばを飲み込むと一瞬開きます。皆さんも電車がトンネルに入った時やエレベーターに乗った時などに耳が詰まった感じになり、つばを飲み込むと治るという経験をしたことがあるのではないでしょうか。
耳管狭窄症は、この管が塞ぎっぱなしになった状態のことで、原因は滲出性中耳炎、風邪、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻の炎症など様々です。
一方、耳管が開きっぱなしになった状態を耳管開放症と言います。こちらは体重減少、顎関節症、妊娠、ストレスなどが原因で発症することが多い傾向にあります。
耳管狭窄症と耳管開放症は、症状が非常に似ています。
これらの症状があるまま放置しておくと、躁うつ病を引き起こすこともありますので、早めに治療を受けるようにしましょう。
これらの2つの病気は、症状は似ていますが原因と治療法は異なります。そのため、まずは的確な診断が何よりも重要です。当院では、耳管機能検査と呼ばれる検査機器を使った診断をしており、その結果に基づいた治療を行っています。耳管開放症だと思って治療を続けていたが一向に改善せず、改めて他のクリニックで調べてみたら耳管狭窄症だったという方もいらっしゃいますので、まずは検査に基づく治療を受けるようにしてください。
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎が原因となっている場合には、抗アレルギー剤や抗生物質を使った治療を行います。また、オトベントと呼ばれる風船のような道具で、耳抜きのトレーニングを実施することもあります。
漢方を3ヶ月程度飲むことで、症状が治まることがあります。また、症状がそこまで酷くない場合には経過観察で様子を見ることもあります。
ダイビングのライセンスを取る際は、耳管の検査が必要なことがあります。当院では耳管機能検査を使った検査を行い、各種ダイビング団体が指定する医師の許可を出すことができます。 また、耳抜きが上手くできない方はオトベントを使ってトレーニングをすることができますので、こちらもお気軽にご相談ください。
診療予約について
当院について
ピックアップ